ブログ

2026-07-10 09:26:00

部門会計やってますか?(3/4)

現場は単体で2,000万円もの利益を稼いでいる。

なのに、会社全体では400万円しか残らない。

原因は、現場の営業利益が少ないからでも、社長の見積もりや仕入れ先選びが甘いからでもありませんでした。

現場が稼いだ2,000万に対して、後ろに控える1,600万円の【本部コスト】が、

想定する現場の売上規模にまだ追いついていない構造が原因だったのです。

 

部門会計を行っていない試算表を見ていると「現場の営業利益が少ない」と勘違いし、

相場を無視した値上げを強行して顧客を失うか、優秀な現場を叩いて職人たちを辞めさせ、会社を壊してしまいます。

悪いのは現場ではない。用意した本部の器に対して、今の現場の規模が小さすぎるだけなのです。

 

この構造が分かった時、打つべき作戦はコストカットでも、無理な値上げでもありません。

これこそが、「何が何でも、強引に売上を追わなきゃいけない局面」です。

「本部コストが想定している規模に合わせて、現場の売上を2倍にスケールさせて追いつかせること」

これしかありません。

固定費である本部コストは、売上が増えても変わらないからです。

粗利がしっかり出ている現場を信じて、そのボリュームを最大化するためにアクセルを踏む。

これが正しい戦略です。

では、売上を増やすと決意したとき、私たちはまず何から手を付けるべきなのでしょうか?

 

つづく

2026-07-09 09:26:00

医療法人の「持分あり」と「持分なし」の違いとは?

3回 医療法人向けブログ

医療法人の「持分あり」と「持分なし」の違いとは?

それぞれのメリット・注意点を税理士が解説

池田税理士事務所 税理士 村上 | 医療法人専門コラム

こんにちは、税理士の村上です。

2回では、法人化のタイミングを見極める3つの基準をお伝えしました。「では、医療法人を設立しようと思ったら、どんな種類があるの?」——今回はそのご質問にお答えします。

医療法人には「持分あり」と「持分なし」の2種類があり、税務・承継・解散時の取り扱いが大きく異なります。承継や将来の出口戦略にも直結する重要なテーマですので、ぜひ最後までお読みください。

そもそも「持分」とは何か?

医療法人の「持分」とは、出資者が法人に対して持つ財産的な権利のことです。法人を解散したときや出資者が脱退するときに、持分に応じた財産の払い戻しを受けられる権利を指します。

わかりやすく言えば、持分がある医療法人は「出資者のもの」という側面を持ち、持分がない医療法人は「社会のもの(非営利)」という性格が強くなります。

 

持分あり vs 持分なし 比較表

項目

持分あり医療法人

持分なし医療法人

新規設立

不可(平成19年以降は設立できない)

可能(現在設立できる唯一の形態)

取得方法

M&A(既存法人の出資持分の購入)

新規設立または持分なし法人のM&A

出資者の権利

持分に応じた財産権あり

財産権なし

解散時の残余財産

出資者に払い戻される

国・地方公共団体等に帰属

承継時の課税

持分評価額に応じて 贈与税・相続税が発生するリスクあり

持分がないため 原則として課税リスクなし

内部留保の蓄積

出資者への評価増につながる

法人内に蓄積(個人に戻らない)

事業承継の柔軟性

持分の売買・贈与で対応可能 (ただし税務リスクあり)

理事長交代のみで承継可能

 

持分あり医療法人について

特徴と取得方法

平成19年の医療法改正により、持分あり医療法人の新規設立は認められなくなりました。現在この形態の医療法人を取得する方法は、M&A(既存の持分あり法人の出資持分を購入すること)に限られます。

現在も多くの持分あり医療法人が存在しており、院長先生の高齢化や後継者不在を背景にM&Aの機会は増加しています。分院展開や事業拡大を考えている先生にとっては、選択肢の一つになり得ます。

メリット

    解散時に出資額に応じた財産の払い戻しを受けられる

    持分の売買により、院長先生が引退時に「出口」を得やすい

    既存法人のM&Aであるため、スタッフ・患者・設備をそのまま引き継げる

注意点・リスク

最大のリスクは承継時の税負担です。長年運営してきた医療法人は内部留保が蓄積されているため、持分の評価額が出資額を大きく上回っているケースがあります。この場合、後継者への持分の贈与・相続の際に多額の贈与税・相続税が発生するリスクがあります。

注意

持分あり医療法人を保有されている先生は、「認定医療法人制度」を活用して持分なし法人へ移行することで、相続税・贈与税のリスクを軽減できる場合があります。早めのご相談をおすすめします。

持分なし医療法人について

特徴

現在、新規に設立できる医療法人はすべて「持分なし」です。出資者が持分という財産権を持たない代わりに、法人の資産は法人自体に帰属し、社会への還元を前提とした非営利性の高い形態です。

メリット

    持分がないため、後継者への承継時に贈与税・相続税が原則として発生しない

    理事長を交代するだけでスムーズに承継が可能

    法人内に利益を蓄積しやすく、設備投資・分院展開の財源として活用できる

注意点

解散時の残余財産は院長先生個人には戻らず、国・地方公共団体等に帰属します。また、法人内に蓄積した財産を個人が自由に引き出すことはできないため、院長先生自身の「出口」を別途設計しておく必要があります(役員退職金の活用など)。

 

まとめ

2つの形態を整理すると、以下のようになります。

 

持分あり(M&Aで取得)

持分なし(新規設立)

向いている先生

既存法人をM&Aで取得したい先生・将来の出口(売却)を重視する先生

これから法人化を検討している先生・承継時の税負担を抑えたい先生

主な注意点

承継時の贈与税・相続税リスク、M&A費用

解散時の残余財産は個人に戻らない、出口設計が必要

 

 ポイント 

現在から医療法人化を目指す場合は持分なし法人の新規設立が基本です。既存の持分あり法人をお持ちの先生は、認定医療法人制度による移行も含めて早めに対策を検討しましょう。

次回(第4回)は、医療法人で活用できる節税対策をテーマにお届けします。「院長先生の手取りを増やす!医療法人で活用できる最強の節税対策5選」です。お楽しみに!

次回:第4回「院長先生の手取りを増やす!医療法人で活用できる『最強の節税対策』5選」

2026-07-08 09:22:00

部門会計やってますか?(2/4)

ビジネスの世界ではよく、「売上を追うのは良くない。利益を追いなさい」

という話を聞きませんか?

結論から言うと、あれは「半分ホントで、半分ウソ」です。

売上を追うこと自体がダメなのではありません。

現場ごとの「粗利」を正確に見ないまま、どんぶり勘定で売上だけを追いかけるから失敗するのです。

そして、時には経営者が死に物狂いで「売上を追わなきゃいけない時」だって確実に存在します。

 

それを証明するために、先ほどの売上1.2億円の工場に【部門別会計】を導入し、

全社の数字を「現場」と「本部」に切り分けてみました。

すると普通の試算表からは絶対に見えなかった真実が、ここに浮かび上がりました。

なんと、現場単体で見れば、粗利は35%を超え、年間2,000万円もの営業利益を叩き出している超優良事業だったのです。

 では、なぜ会社全体では400万しか残らないのでしょうか?

 

つづく

2026-07-06 09:15:00

部門会計やってますか?(1/4)

あなたの会社では「部門別会計」をやっていますか?

こう聞くと、多くの経営者が「うちは部門とかないから関係ないよ!」と答えます。

もしあなたもそう思っているなら、今の会社はとても危険な状態かもしれません。

 

あるところに、売上1.2億円のとあるものづくり企業(製造業)がありました。

それなりに受注は順調に回っていて現場も稼働しているのに、なぜか会社全体に残る利益は年間400万円のギリギリ黒字。

試算表の「表面」だけを見た税理士は、お決まりの理想論を口にします。

「粗利率を良くするために、もっと高い金額で見積もりを書きましょう!

それが無理なら、仕入れ業者を選別し直して、仕入れ原価を下げてください!」

言われた経営者は、心の中で深くため息をつくのです。

「……そうはいっても発注元との長年の関係もあるし相場ってものがある。

仕入れ先を安易に変えて品質が落ちたら元も子もない。この先生の言うことは理想論だよな」と。

 

結局、値上げもコストカットもできず、かといって現場の営業利益が少ないと勘違いして現場に無理な圧力をかけ、

会社を壊してしまう一歩手前でした。

なぜなら、真の成長の壁は現場にはなかったからです。

1部門しかないこの会社に、あえて部門会計を導入したとき、

あなたが予想しなかった驚愕の真実があぶり出されるのです。

 

つづく

2026-07-03 09:17:00

多分100万人ぐらいの経営者に当てはまる経営の落とし穴(3/3)

多くの社長がやろうと思ってもなかなかできていない、しんどい作業。

それは、人をただの「社長の身代わり(作業員)」として雇うのをやめ、

会社全体のビジネスモデルを見直して、「組織として生み出す価値」をもう一度、ゼロから再設定することです。

「社長だからできる属人的な技術や営業」を、

「この仕組みやチームなら、誰でも同じクオリティの価値を提供できる」という組織の価値にアップデートするのです。

今いるメンバーを総動員して、どのような新しい価値を市場に届けるのか。

その「構造」をもう一度設計し直さなければ、どれだけ優秀な人を雇っても宝の持ち腐れになります。

このステージの転換に気づかず、過去の成功体験のままアクセルを踏み続け、

悲しい結末を迎える会社を、僕は本当にたくさん見てきました。

あなたの会社は今、どちらのステージでしょうか?

もし、「人を増やしたのに、なぜか上手く回らない」「あの頃の方が儲かっていた」という悩みの中にいるなら、一人で頭を抱える時間は終わりです。

まずは僕らの前で、これまでの会社の歩みを教えてください。

 

おわり

1 2 3 4 5 6 7 8