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2026-06-08 09:10:00

がんばる場所を間違えていませんか?

「もっと売上を上げたいから、広告費を増やして集客しよう!」

「現場が忙しそうだから、まずは人を採用してキャパを広げなきゃ」

売上を伸ばしようとするとき、多くの経営者があれもこれもと同時に手を付けようとしたり、

あるいは「一番目立つ問題」にいきなり大金を投資したりしがちです。

でも、経営の現場をたくさん見てきた僕たちからすると、その努力や投資の9割は、

がんばる場所を間違えている「空回り」になっていることがほとんどです。

ビジネスの拡大(スケール)において、何よりも大切なのは

「今、どこが本当のボトルネック(最大のブレーキ)なのか」を正確に見極めることです。

今回は、あなたの会社の本当の課題が一瞬で浮き彫りになる、頭の中の「多段砂時計」というロジックをご紹介します。

今回はそんなお話。

 

皆さんは、砂時計をイメージできますか?

普通の砂時計は、真ん中の「くびれ」が1つだけですよね。

でも、僕が経営を分析するときは、真ん主に細長く「何重ものくびれ」がついた、特殊な多段砂時計をイメージしています。

このくびれの一つ一つが、あなたの会社が一連の業務を行う上で必要な「リソース(要素)」です。

製造業を例に上から順番に並べてみましょう。

【市場のパイ】 そもそも世の中に買ってくれる人がどれだけいるか

【集客・営業力】 その中で、自社がどれだけのお客さんを集め、成約できるか

【製造・スタッフのキャパ】 商品を作ったり、サービスを提供したりする人員や機械の限界

【配送・インフラ】 出来上がったものを届けるトラックやスペースの限界

【銀行の信用(調達力)】 次の天井を突破するために、銀行から融資を引っ張ってこれる限界

ビジネスを拡大するというのは、この砂時計をじっと眺め、

それぞれのくびれの限界値をすべて「売上高」という同じ通貨(数字)に変換して考えてみることから始まります。

 

分かりやすく、製造業の会社をイメージしてみると

この会社の各リソースの限界値を、売上高に換算したものを以下のように設定しました。

【市場のパイ】の限界値 = 売上換算で1,000億円(まだまだ市場は広い)

【工場の機械】の限界値 = 売上換算で30億円(10億円分の機械が3台ある)

【配送トラック】の限界値 = 売上換算で20億円(今ある台数ではこれが限界)

【集客・営業】の限界値 = 売上換算で10億円(今の集客力だとこれが限界)

【銀行の信用】の限界値 = 売上換算で50億円(財務が綺麗なのでこれくらい借りられる)

さあ、数字がバラバラに並びました。

では質問です。この会社の「現在の実際の売上高」は、一体いくらになるでしょうか?

 

答えは、10億円です。

絶対に、それ以上にはなりません。

 

なぜなら、この会社の多段砂時計の中で、「一番細くくびれている場所」が【集客・営業の10億円】だからです。

いくら工場に30億円分のキャパがあり、銀行から50億円引っ張れる信用があろうとも、

一番細い「集客」の場所で砂が詰まるため、会社全体の売上は絶対に10億円でピタッと止まります。

外のリソースがどれだけ高かろうが関係ありません。

そして、現在のあなたの会社の試算表に書いてある売上高は、この砂時計の「一番細いくびれの数字」と100%一致しているんです。

これが分かると、冒頭でお話しした「がんばる場所の間違い(空回り)」の正体が、残酷なまでに浮き彫りになります。

もしこの状態の社長が、「現場の工場がいつも忙しそうだから、今のうちに10億円投資して新しい機械をもう1台増やしよう!」と決断したらどうなるでしょうか?

工場のキャパは30億から40億に増えます。でも、一番細いくびれは「集客の10億」のままです。

つまり、10億円の大金を投資したのに、売上は1円も上がらないという最悪の投資ミスが起こります。

ただ無駄な固定費が増え、会社の資金繰りを圧迫するだけです。

逆に、この社長が「よし、集客のくびれが一番細いから、ここにテコ入れして集客力を25億円まで広げよう!」と正しくがんばったとします。

するとどうなるか。

今度は、次に細かったくびれである【配送トラックの20億円】の場所で砂が詰まるようになります。

売上は10億から20億までは一気に伸びますが、今度は20億の天井にぶつかって止まります。

そしたら次は、トラックを増やすために「次の設備投資を引っ張ってくる『銀行の信用(調達力)』というリソース」を解放しにいく。

30億に達して工場の限界が見えるなら、その瞬間に10億円融資してもらえるピカピカの決算書を、今から逆算して作っておく。

 

経営とは、この多段砂時計をじっと見つめながら、

「今、一番細くなっているくびれを特定し、そこをピンポイントで広げ、次のくびれへと先回りしていくゲーム」なんです。

闇雲に全部をがんばる必要なんてありません。

だからこそ、僕たち税理士が毎月の試算表を見るときは、ただ「今月は売上が上がって良かったですね」と言い合うだけではありません。

社長の会社の砂時計を一緒に眺めながら、

「社長、今の数字を見ると、工場のキャパは余っていますが、完全に集客のくびれで砂が詰まっています。今は機械の買い替え時ではありません」

あるいは、

「集客が伸びて20億の大台が見えてきました。次は配送と、それを支える融資(銀行の信用)が次のくびれになります。今から銀行への見せ方を仕込みましょう」

そうやって、次に詰まる場所を予測し、全体の「管理コンソール」を社長の手元に手渡すために、毎月の数字を紐解いています。

「毎日必死に頑張って、投資もしているのに、なぜか売上が頭打ちになっている……」

「次の一手として、人を増やすべきか、設備を入れるべきか迷っている」

もしそんな悩みの中にいるのなら、一人で悩んでズレた場所に投資してしまう前に、

まずは僕の前で、あなたの会社の「認知から納品までの一連の流れ」を教えてください。

あなたの会社の多段砂時計を綺麗に可視化して、明日からどこをピンポイントで動かせば売上が劇的に変わるのか、

その確かな答えを一番近くで、最高にロジカルに一緒に見つけにいきましょう。

 

Growth(成長の)Side(隣に)。

あなたの努力が、無駄にならずに最大の成果へと繋がるように、僕はこれからも一番近くで、一緒に考えます。